モコ9月号「メキシコ、インフレ率に変化の兆し」

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2017/9/26

 

トレンドに変化の兆し

メキシコでは通信改革や金融改革といった構造改革などを背景に、インフレ率は落ち着いた動きで推移してきました。一方で、2017年のガソリン価格改定やメキシコペソ安の影響を受け、足元のインフレ率はメキシコ中銀の目標を上振れて推移しています。
直近8月の消費者物価指数(総合)は前年比+6.66%と上昇が続くものの、メキシコ中銀は今後のインフレ見通しについて「先行き数ヵ月は6%を上回る水準が続くものの18年には伸び率が鈍化し、目標の3%台に近づく」と予想しています。

過去の利上げが徐々に奏功

メキシコ中銀は通貨防衛や将来のインフレ抑制に向けて2015年以降、断続的に利上げを行ってきました。そのためメキシコペソは足元において対米ドルで上昇して推移しています。表面上は物価の上昇基調が残るものの、より細かい品目を見ると金融政策の効果が徐々に表れ始めています。
たとえば衣料品や家具等の「非食料品の財」は、メキシコ中銀が政策判断を行う上で重視している品目のひとつです。主に米国や中国からの輸入品が多いこの財の価格は、メキシコペソが安定してきたことで変化が表れています。また国内での値上げの影響が一服した「エネルギー・政府管理価格」についても、足元のトレンドに変化が見え始めています。

こんな品目にもペソ安の影響

ペソ安の影響はメキシコ国民の身近な日常生活にも出ているようです。メキシコ人の主食にあたる「パン・トルティーヤ・穀物」の原料であるトウモロコシは米国からの輸入品が多く、ペソ安の影響を受けて価格高騰を余儀なくされていましたが、足元の伸び率の加速は和らいできています。
一方で、2桁増の物価上昇が続く「一般果実・野菜」の動きには今後注意を払う必要がありそうです。トマトやじゃがいも、たまねぎといった野菜は天候不順やNAFTAに絡む米国からの需要増などがインフレ率を押し上げているのではという懸念が一部で聞かれます。今後のインフレ動向を見極める上で、ある品目の物価上昇が他の品目に価格転嫁される二次的効果に注視しつつ、様々な観点から幅広い品目の動きを追うことが重要といえます。

 

メキシコの消費者物価指数の推移


 

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