集客力

バックナンバーに戻る

2016/5/16

株式運用部

部奈 和洋

 

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

 

先日、妻の強い希望により東京ディズニーランドへ行ってきました。3年連続の値上げにより入園料は7,400円になったにも関わらず大盛況でした。スマホを触り続けると不愉快そうな顔をする妻をなだめながら、待ち時間を利用してディズニーランドについて調べてみました。1983年の開園当初の平日のパスポートは3,900円で、入園料は30年超で約2倍になっていました。その中で入園者数は約1,000万人から3,000万人超に増加しており、少子化、デフレと必ずしも同社にとって良い環境とは言えない時期でも、着実に成長していました。帰り際、「また来たい!」と大声を挙げている女性の集団の声が聞こえ、女性を惹きつけることの重要性を再認識しました。私は疲れのあまり声も出なくなってしまっていましたが、妻はSNSを通じて友達と盛り上がっているようでした。

 

多くの方は、ディズニーランドは特別と思われるかもしれません。ところが、意外なところでも価格に頼らずに集客増を成しとげているところはあります。一例としてはプロ野球です。私は、生まれた時からの阪神ファンで、試合があるときは必ずテレビで阪神を応援するような少年でした。今でもテレビ中継があれば見たいのですが、視聴率の低迷を受け東京の地上波ではほとんど見ることができません。しかしながら、チケット価格も少しずつ上がる中で、2015年のプロ野球の観客動員数(両リーグ合計)は過去最多になり、今年も好調に推移しています。これは近年、女性ファンが増加していることや、試合観戦がサービスを体験するコト消費であるためだと思います。特に数年前にはマスコミで「カープ女子」が話題となったことなど、女性を取り込む戦略が功を奏しているようにみえます。子供の頃に連れて行ってもらったほとんどの球場のトイレは汚く臭いが定番で嫌でしたが、改修工事などを経て大きく改善されたことも、特に女性が足を運びやすくなった要因だと思います。もちろん女性が増えれば、男性も増えることが予想できます。

 

ディズニーランドやプロ野球の成長の要因と考えられる女性の集客とコト消費は、様々な所で注目されています。先週参加した大手百貨店の決算説明会でも、新型店ではアパレルを減らし、レストランやヨガ、エステなどのサービスを充実し、今の消費動向に対応したことを説明されていました。他の企業でも同様の動きがあり、今後も女性やコト消費を狙った施設やイベントの新設、リニューアルが続くと思われます。

 

このような動きを踏まえ、注目しているのが建物の内装や展示を中心としたデザインを行うディスプレイ企業です。会社名は聞いたことがなくても、行った仕事は目にしていると思います。例えば、高速道路のサービスエリアを見ても、単なる休憩所から楽しめる空間へ変わってきていると思います。この空間作りを担っているのがディスプレイ企業です。他にもホテルや博物館などの施設、イベント会場などで活躍しています。ここに行きたいと思わせる空間を創るには、こういった企業を使わざる得なくなっているのです。

 

今年に入り、為替の変動や、日銀の動向、消費税増税の有無といった政策に注目が集まり、株式市場は大きく変動しています。これらを予想して投資するのは一つのやり方です。一方で、そういった予測の難しいことや足元の業績には目をつぶり、大きなトレンドに沿った銘柄に投資するのも一つのやり方だと思います。

 

 


■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、 特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。 ■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、資料作成時点におけるレポート作成者の 判断に基づくもので、事前の予告なしに将来変更される場合があります。 ■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を 約束するものではありません。 ■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。

PICKUPコンテンツ