アナリストの仕事は業績予想!

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2016/11/7

株式運用第一部
小出修

 

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

日本の3月決算企業の中間決算発表も、はや終盤に差し掛かってきました。今回も、「ポジティブ・サプライズ」、「ネガティブ・サプライズ」などの言葉が飛び交っていますが、株価の反応は逆になることもよくあります。
私は個人的には、この様なポジティブ、ネガティブなどのファーストインプレッション、目標株価の修正やレーティングの変更ではなく、アナリストの業績予想が株価の方向性を決めると確信しているため、業績予想をしていない、または変更もしていないのに、先程のポジティブ、ネガティブの発言を耳にしたり、レポートで目にするたびに違和感を感じてしまいます。
今回の決算でも、残念ながらクオリティの低いレポートを発信しているセルサイドアナリストが多く見受けられます。それが若手のアナリストではなくベテランのアナリストに多く見受けられるのは大変残念な思いです。しかし、中には、今回の中間決算が発表される前に自らの業績予想をレポートで発表し、決算発表後のレポートでしっかりと差異の説明をしている尊敬に値するアナリストも存在することも見逃してはいけません。
ただ、アナリストとして、これはさすがに問題ありと言わざるをえない方も中にはいることも事実です。 

 一例を挙げれば、

①企業側が業績予想の上方修正や下方修正を発表しているにも関わらず自分の業績予想は一切変更しない。ただし、レポートはアップデートし、定性的なコメントはする。
②発表された決算数字がほぼ自分の予想と一致しており印象はサプライズなしを主張するアナリストがいる。ただ、その事前予想は対外的には公表されておらず、本当に一致していたのか検証できない。
③強気のレーティングを付けている銘柄はどんな決算内容でもいつも印象をネガティブにしない、またはその逆もある。

 “結果(アナリストのレーティング)が当たれば全て良し”という風潮になってしまったのは、我々運用会社にも責任の一端はあると思います。単にアナリストレーティングの当たりはずれではなく、それは業績予想の裏付けに基づくレーティングや目標株価でなければならないのです。多少時間がかかるかもしれませんがアナリストとの対話をさらに強化して本来のあるべき姿(業績をしっかりと予想するのがアナリストとしての基本)に修正していく必要があるかもしれません。
上から目線の発言になってしまいましたが、心の中では夜遅くまで精力的にリサーチ活動をしているアナリストの方々を尊敬し、感謝している自分がいます。それが証拠に頑張っているアナリストの方々の話は業績予想やレーティングが外れていようが、やっぱり話を聞いてしまうのです。これからもよろしくお願いします。


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