東京五輪に向けて注目する分野

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2017/7/31

株式運用第一部

部奈 和洋

 

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

 

毎週土曜日は二歳の息子のベビースイミングに付き添っています。付き添いといっても、ベビースイミングは親も子供と一緒にプールに入る必要があります。だいたい30人程度が土曜日のクラスに通っており、3割程度は父親が、1割程度は祖父母が一緒に入っているように見えます。比較的朝の早い時間から始まるので、眠い目をこすり、醜いお腹をさらすことに恥ずかしさを感じながら頑張っています。ベビー向けのクラスが終わった後は、親が一緒に入る必要のない3歳から5歳程度の子供のためのクラスが開講されており、50人程度が通っています。観察すると、2-3割程度は父親が付き添っている印象です。私自身も4歳から小学5年になるまでスイミングスクールに通っていましたが、母親に聞いたところ、父は一度たりともスイミングに付き添ったことはないと断言していました。今は父親や祖父母も積極的に子供や孫の習い事に協力する、もしくは参加する傾向が強まっていると思われます。そして、私がスポーツ好きなためかもしれませんが、子供の習い事に父親が関与するようになると、スポーツ系の習い事がより人気となっているように思えます。

 

下のグラフは、フィットネスクラブのスクール会員に関するデータです。様々なクラスが開講されていますが、子供向けのものが主と思われます。例えば、フィットネスジムを運営しているルネサンスの資料によると、同社のスクール会員の約75%が20歳未満とのことです。

 

フィットネスジムのスクール会員数と平均月謝

(出所)「特定サービス産業動態統計調査」(経済産業省)より大和住銀投信投資顧問が作成

 

グラフから分かるように、東日本大震災を契機にいったん落ち込んだスクールの会員数は持ち直しに転じています。スクール会員は子供だけではありませんが、子供の影響はそれなりに大きいと推察されます。2016年の出生数がついに100万人を割れたことにも表れているように、一貫して子供の人数が減ってきている中、2000年と比較すると、会員数が概ね右肩上がりになっているのは、先に挙げたことが要因の一つではないかと考えています。月謝もじわじわと上がっていますが、英会話などの学習系、ピアノなどの芸術系の習い事と比較すると、相対的には安いと考えられ、上昇の余地も残されているとみています。

 

実際に企業の方と話をしていても、スポーツ系スクール需要の拡大を感じます。例えば、フィットネスジム大手のセントラルスポーツや前出のルネサンスの担当者は、スイミングなどのスクール需要について、足元でも堅調とおっしゃっていました。今までであれば、五輪後にピークを迎えていたようなのですが、そういった傾向ではなくなっているとのことです。小学生から高校生向けにゴルフレッスンを行うキッズゴルフ株式会社を買収したゴルフダイジェスト・オンラインも、子供市場は非常に魅力的だと考えているそうです。ラウンドレッスンなら月1回で19,000円、練習場レッスンなら月4回で12,000円と、決して安くはないと思いますが、ニーズは考えていた以上に強いとのことです。

 

東京五輪が近づいてきていることもあって、様々なスポーツの選手にスポットライトが当たる機会も格段に増えているように思います。この流れは親が「わが子にこのスポーツをやらせてみよう」と考えたり、もしくは子供自身が「このスポーツをやってみたい」と思う確率の上昇につながるでしょう。このような動きから恩恵を受ける銘柄を積極的に調査したいと、世界水泳を見ながら考えていました。今週末から始まる世界陸上を見れば、さらにこの思いが強まるかもしれないとわくわくしています。

 

 


■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、 特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。 ■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、資料作成時点におけるレポート作成者の 判断に基づくもので、事前の予告なしに将来変更される場合があります。 ■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を 約束するものではありません。 ■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。

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