働き方がオフィスを変える

バックナンバーに戻る

2017/8/28

株式運用第一部

部奈 和洋

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

 

企業の訪問を行っていると、オフィスが少しずつ変化してきているように感じます。小さな変化だとは思いますが、人手不足と働き方改革などが背景となっている印象です。サテライトオフィスやフリーアドレスの導入などとともに、従業員の満足度を高めるための設備を導入したり、新しいアイデアを希求して非日常の演出を行ったりしています。今の環境から考えると、ますますこういった動きが強まるのではないかと考えています。

 

その一例として、趣向を凝らした受付や会議室を見かける機会が増えています。ファッション通販サイトを運営する企業の受付は、宇宙をイメージした造りで、真っ暗な通路の先に受付電話が置かれていました。中は宇宙船のイメージで、各部屋がキャビンのようになっていました。クラウドソーシングサイトの運営企業の会議室は、リゾート地のカフェをイメージした造りになっていました。他にも最近新本社に引っ越したという、ゴルフポータルサイトの運営会社では、社内に試打室が設けられていたり、部屋の壁面に有名コースのグリーンが印刷されていたりと、今すぐにでもゴルフ場に行きたくなるような造りになっていました。話も弾み、メーカーとの商談にもプラスに作用しているとのことでした。

 

こういった動きを後押しする企業も出てきています。あるアウトドア製品のブランド企業は、アウトドアとオフィスを融合するコンサルタントサービスを始めたとのことです。「公園に設置したテント内で会議を行う」という実証実験を行った結果、議論やコミュニケーションの活発化、アイデアの増加など良好な結果が得られたとのことで、他社への売り込みをかけているそうです。実験の映像を見せていただくと、社長がおっしゃっていた通りに、参加者の表情が変わったところは印象的でした。

 

オフィス環境の変化については、政府が後押ししていることもあり、サテライトオフィスの設置も増加していると思われます。例えば、内閣府が実際に青森県や高知県にサテライトオフィスを設置したり、総務省が「おためしサテライトオフィス」のプロジェクトを行ったりしています。これらは地方型のサテライトオフィスと言えます。ただ、私はフリーアドレスとの相性も良い都市型のサテライトオフィスのほうが増加するのではないかと考えています。例えば、通信キャリアに勤める私の友人も、月に何回かは都心近くにあるサテライトオフィスで仕事を行っているようで、いくつか不便はあるものの、新たな気分で仕事に臨めて良いと話していました。このような動きから恩恵を受けると思われるのが、オフィス用品を扱う企業です。事務用品を販売している企業のIR担当者によると、小学生が持っているようなステーショナリーセットをシンプルにしたものが売れているとのことで、恐らくフリーアドレス化されたオフィスで使われているのではないかとおっしゃっていました。

 

海外に目を転じると、米ITジャイアントなどの世界企業は、働き方もオフィスも、もっと多様化しているようです。日本のオフィス環境は、このような企業を手本に、より変化していくのではないでしょうか。 

 

蛇足ながら、弊社は昔ながらのオフィス環境です。効果を実感するためにも、アウトドアでの会議など、簡単にできるところから提案してみたいと考えており、例えば、チームリーダー宅でのバーベキューあたりは良いのかもしれないと思っています。

 


■当資料は情報提供を目的として大和住銀投信投資顧問が作成したものであり、 特定の投資信託・生命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。 ■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。 ■当資料に記載されている今後の見通し・コメントは、資料作成時点におけるレポート作成者の 判断に基づくもので、事前の予告なしに将来変更される場合があります。 ■当資料内の運用実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運用成果等を 約束するものではありません。 ■当資料内のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。

PICKUPコンテンツ