笑う門には福来る?

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2017/9/19

株式運用第一部

部奈 和洋

 

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

 

仕事柄、若いうちから経営者の方と面談する機会を数多くいただいています。私は経営者の資質や能力について語るほどの経験や知識は持ち合わせていませんが、明るい人が経営している会社の方が魅力を感じますし、会社がうまくいっているような印象を持ちます。

 

先週、大手運輸会社の社長と面談させていただきました。その中で印象に残ったことが、「これまで投資家、特に機関投資家とのコミュニケーション方法が分かっていなかった」と役員や担当部長の方と反省したことについてざっくばらんに教えていただいたことです。長い歴史をもつ大企業の社長が、笑いをはさみながら謙虚におっしゃる姿に、社内の風通しの良さを感じましたし、意思疎通がしっかりとできていそうな雰囲気を感じました。

 

他にも印象に残っている明るい社長としては、食品企業や、繊維企業、フィットネスジム運営企業が挙げられます。食品企業の社長は、役員陣の大幅な刷新を行い、グローバル体制への転換を提言した社外取締役も驚くほどのスピードで舵を切られました。今では、経営と執行の分離が明確で、取締役会での議論が以前に比べて非常に活発になったとおっしゃっていましたが、社長のキャラクターによるところも大きいように感じました。繊維企業については、IT化戦略を主導したアイデアマンの社長でした。今伸びている商品も社長のもとで商品化されたそうで、部下もアイデアを提案しやすそうな印象を持ちました。フィットネスジム運営企業の社長は、同業他社の施設との比較を、ユーモアを織り交ぜてお話して下さいました。そこから、従業員に対して顧客との会話を増やすように言っておられる姿もイメージすることができました。

 

このような例をもとに、明るい人が経営していることの好影響について弊社チームリーダーと議論しながら、考えてみました。はじめに、投資家として私が感じるのは、安心感です。確かに上で挙げた方々は、会社を変革させてきた実績をもっています。それが安心感に繋がっていることは否定しませんが、そのお話しされている様子から、将来に対する自信がうかがえました。そして、投資をしたいと思わせられます。次に、社内に対する好影響として、不正や大きな失敗が起こりにくくなると思います。キリキリとした雰囲気の中では、悪い報告はしにくくなると思うからです。まして人手不足の時代にパワーハラスメントは論外でしょう。他には、議論が活発化することはもちろん、新しいアイデアも出やすかったり、仕事もやりやすかったりするのではないでしょうか。

 

投資を決定する際に、社長の明るさのみで判断するわけではありませんが、このような点から重要な要素だと考えています。なお、弊社運用チームは明るさだけは保って運用できていると思います。

 

 


本資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたもので、当社が信頼できると判断した 情報源からの情報に基づき作成したものです。情報の正確性、完全性を保証するものではありません。 本資料に記載された意見、予測等は、資料作成時点におけるレポート作成者の判断に基づくもので、 今後予告なしに変更されることがあり、また当社の他の従業員の見解と異なることがあります。 投資に関する最終決定は、投資家ご自身の判断で行うようお願い申し上げます。

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