株式市場見通し(17年4月7日)

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2017/4/7

経済調査部

部長 門司 総一郎

 

今年に入って日本株は軟調な動きを続けていましたが、3月中旬より下落に転じ、昨日の日経平均は年初来安値を割り込みました。ただし、この下落は既にいいところまで来ており、ここからは上昇に転じると考えています。今回は日本株の見通しについてコメントします。

日経平均の推移

 

今年に入ってから他市場に対する日本株の出遅れが目立っていましたが、これは米大統領選後の日本株の急騰に対する反動と見ています。日・米・ユーロ圏の株価指数(MSCI、現地通貨ベース)を昨年10月末を100として比較すると、昨年末時点で日本が109.2、米国が105.1、ユーロ圏が104.9と、ここまでは日本株がトップです。

 

しかし、今年3月末時点では米国が111.1、日本が108.2、ユーロ圏が110.4と日本は最下位です。最下位になったものの、大統領選後の買われ過ぎは完全に解消されました。よって今後この理由で、日本株が他市場比で更に出遅れる(あるいは下落する)ことはないと見ています。

 

需給面で見ると、この日本株の買われ過ぎや出遅れを引き起こしたのは外国人(おそらくヘッジファンドなどの短期の投資家)と思われます。東京証券取引所などの統計によれば外国人は大統領選後の11-12月で日本株を現物で2兆円、先物で1.3兆円。合計3.3兆円買い越しました。これが大統領選後の日本株急騰に繋がりました。

 

外国人は1月から売りに転じますが、買い手が少ないようで売却はなかなか進みません。現物、先物合わせた売却額は1月が1268億円、2月が3866億円に止まります。業を煮やした外国人は、売却ペースを速めた模様で3月は現物、先物合計で1.5兆円を売り越しました。これが日本株が横ばいから下落に転じた理由です。

 

このように考えると、外国人売りのピークアウトが、日本株が上昇に転じるタイミングとなりますが、ほぼそのタイミングに到達したと考えています。3.3兆円買って1.5兆円売ったなら、まだ1.8兆円残っていますが、昨年9月まで外国人は日本株を大きく売り越しています。3.3兆円の買いの中には、9月までの売りを埋めるための買いもかなりあったと思われます。

 

また4月に入って市場では出来高が増加。昨日までの4営業日中、3営業日で20億株を超えました。これは外国人が日本株売りを更に加速させているためであり、ポジション整理は一段と進んだと考えています。

外国人の日本株買越額(月次、兆円、現物/先物合計)

 

一方、景気や企業業績は内外ともに好調です。景気の先行指標と見なされる製造業の企業景況感指数は日米欧とも中立の50を超えています。直近米国や日本では低下していますが、これはトランプ大統領への期待剥落によるもので、一時的と思われます。

 

企業業績についても大和証券のアナリストは日本の主要企業210(大和210)について、2016年度は2.1%増、17年度は11.5%増と増益が続くと予想しています。米国でも今年の1-3月については2ケタ増益が見込まれており、米国ではこれから、日本でも今月末に始まる決算発表は株式市場にプラスとの見方です。

 

以上、欧米株式に対する買われ過ぎ感が完全に解消されたこと、ヘッジファンドなどのポジション整理はほぼ一巡したと思われること、景気や企業業績は好調を維持していることなどから、ここから日本株は上昇に転じると予想しています。

 

以上


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