カナダ-経済見通し引き下げも政策金利を据え置き-

2016/1/21

<経済見通しを引下げ>

1月20日、カナダ中央銀行は政策金利を0.50%に据え置くことを決定しました。
声明文では、原油など資源価格の一段の下落がカナダ経済の足を引っ張り、米国経済が一時的に停滞したことから2015年の第4四半期の経済成長は失速したと指摘しています。経済の回復は第2四半期まで後ずれすると予想しています。その一方で、米国需要の拡大やカナダドル安、緩和的な金融政策が後押しする形で非資源セクターへの長期的な転換の流れが進んでいるとしています。
同時に発表された金融政策報告書では原油価格下落の影響から2016年の経済成長率が前回の2.0%から1.4%へと引下げられました。ただ、四半期ごとでは第1四半期から回復へ向かい、第4四半期は前年比1.9%と高い伸びになると予想しています。

<カナダドルは小幅上昇>

原油価格がリーマンショック後の安値を更新したことなどから、カナダドルは下落傾向を続けていました。政策金利据え置きは市場予想通りであったものの、一部では経済低迷を理由に利下げを予想する向きもありました。
発表後のカナダドルは対米ドル、対円ともに小幅に上昇しました。1月20日の海外終値は、1米ドル=1.450カナダドル、1カナダドル=80.63円となっています。

<今後の見通し>

原油価格は1バレル=30米ドル割れとなっていますが、産油国に減産の動きは見られず原油需給は改善の見通しがたちにくい状況が続いています。原油価格はしばらく低迷が続くと予想されるためカナダ経済の重石となりそうです。しかし、最大の貿易相手国である米国経済の回復と、これまでのカナダドル安による非資源セクターの輸出拡大や新政権による国内景気刺激策などにより、今後、カナダ経済は緩やかな回復基調に戻ると見ています。
足元では中国経済に対する懸念や資源価格低迷などからリスクオフの投資姿勢が強まっており、資源国であるカナダの通貨や株式はしばらく不安定な状態が続くと予想されます。その後は悲観的な見方が修正されるとともに、経済の回復基調を反映してカナダの通貨や株式は回復局面を迎えると予想します。

 

政策金利の推移カナダドルの推移消費者物価指数(前年比)の推移

出所:Bloomberg


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