ブラジル -政策金利据え置き、介入不在でレアル高-

2016/6/9

<政策金利を据え置き>

6月8日(現地時間)、ブラジル中央銀行(以下、BCB)は金融政策委員会において、7会合連続で政策金利を14.25%に据え置くことを決定しました。
声明文では前回同様「前年比のインフレ率およびインフレ期待は目標を大幅に上回っていることから金融緩和の余地はない」としています。
今回も8委員全員が金利据え置きを支持しました。

 

<ブラジルレアルの動向>

ブラジルレアル(以下レアル)は、主要格付け会社による格下げの影響や経済の低迷、政治的混乱などから軟調に推移してきました。足元では原油価格が堅調に推移していることや米国の追加利上げ観測が後退していることなどから、対円、対米ドルで強含んで推移しています。特に対米ドルでは、BCBによるレアル売り米ドル買い介入が5月18日を最後に実施されておらず、約11カ月ぶりの高値水準まで上昇しています。
6月8日の海外終値は1米ドル=3.3622レアル、1レアル=31.83円となっています。

 

<今後の見通し>

ブラジルの金融政策については、インフレ率がピークアウトしたものの、依然として水準が高いことから景気刺激のための金融緩和は困難であると考えられるため、政策金利は当面据え置きが続くとみられます。
テメル暫定政権が5月に発足しましたが、汚職問題に絡んで閣僚が2人も辞任するなど政治的混乱は収まる気配がありません。まずは緊縮財政法案が可決されるかどうかが注目されています。

レアルは足元で強含んで推移していますが、これまでの売られ過ぎの反動とも言えます。今後一段の上昇のためには、スタグフレーション(景気後退と物価上昇が同時に進行する状態)の緩和、財政再建策の進展が求められます。

政策金利とインフレ率の推移

 

出所:Bloomberg

 


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