豪州 -通貨高への指摘は穏便にとどまる-

2017/8/1

 

<政策金利据え置き、通貨高への指摘>

8月1日、オーストラリア準備銀行(以下、RBA)は政策理事会を開催し、政策金利を1.50%で据え置くことを決定しました。

声明文では賃金の伸び悩みや家計部門の負債が高い水準にあることから個人消費の不透明感が指摘される一方、RBAのオーストラリア経済見通しに大きな変化がないことが示され、今後も低金利がオーストラリア経済を支え続けるという文言が声明文に盛り込まれました。

また、最近の豪ドル高を受け、声明文の中で通貨高が景気・物価の重しとなる可能性が指摘されました。

<豪ドルの推移>

7月の豪ドルは堅調に推移しました。オーストラリアの主力輸出品目である鉄鉱石価格の上昇が続いたことや同じ資源国であるカナダが利上げを実施しカナダドルが急上昇したことなどが支援材料となりました。また、米国の利上げ観測が和らいだことで米ドル安が進んだこともあり、豪ドルは対米ドルで2015年5月以来の高値水準で推移しています。

声明文に通貨高への指摘があったことなどから、声明文発表後に豪ドルは下落したものの、通貨高への指摘は穏便な内容だったため、下落は一時的にとどまりました。東京時間午後2時現在、1豪ドル=0.8030米ドル、1豪ドル=88.50円となっています。

<今後の見通し>

オーストラリアでは賃金上昇率や物価上昇率が抑制された状態が続いているため、しばらく政策金利は据え置かれることが予想されます。

他方、声明文にも盛り込まれたように低金利政策が下支えする形でオーストラリアの経済成長率は中長期的に緩やかに上昇していくことが見込まれます。雇用の拡大と持続的な経済成長とともにインフレ率も上向いていくことが予想され、豪ドルはしっかりとした展開が続くことが見込まれます。

 

政策金利とインフレ率の推移 豪ドルの推移

出所:Bloomberg

 


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