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豪州 -政策金利据え置き続く-

2018/3/6

<政策金利を1.50%で据え置き>

3月6日、オーストラリア準備銀行(以下、RBA)は政策理事会を開催し、政策金利を1.50%で据え置くことを決定しました。

声明文では、世界的な株式市場の変動を受けて市場のボラティリティが上昇したことを指摘する文言が追加されましたが、足元の豪州経済についての認識や見通しに大きな変更は見られませんでした。オーストラリア経済の拡大が続き雇用が改善する一方で、賃金の伸び悩みや家計部門の負債の高さを背景とした個人消費の不透明感が指摘されました。物価上昇率については、当面は低位で推移するとみられるものの、経済が力強さを増すに連れ徐々に上昇し、2018年中にはRBAの目標下限である2%を少し上回ると予想すると述べられました。 

<豪ドルの推移>

2月の豪ドルは軟調に推移しました。世界的な株式市場の下落に伴うリスク回避的な動きやRBAが早期利上げに否定的な見解を示したこと、軟調な豪経済指標などが背景です。

本日のRBAの決定及び声明文の内容は予想の範囲内だったことから、今回の発表後、豪ドルに大きな動きは見られませんでした。東京時間午後1時現在、1豪ドル=0.778米ドル、1豪ドル=82.75円となっています。

<今後の見通し>

オーストラリアでは賃金上昇率や物価上昇率が抑制された状態が続いており、しばらくは政策金利が据え置かれることが予想されます。低金利政策は経済を下支えし、オーストラリアの経済成長率は中長期的に緩やかに上昇していくことが見込まれます。

足許の市場は不安定な動きとなっていますが、雇用の拡大と持続的な経済成長はインフレ率の上昇にもつながることが予想され、中長期的に豪ドルは底堅い動きが続くと予想します。

オーストラリア政策金利とインフレ率の推移

出所:Bloomberg

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