2月号「豪州 世界最大の仮想発電所構築」

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2018/2/23

 

オーストラリアの電気料金推移

米テスラと共同でライフライン改善へ

オーストラリアの南オーストラリア州政府は、電気自動車(EV)メーカーの米テスラと協力して、世界最大級の仮想発電所(Virtual Power Plant 通称:VPP)を構築すると発表しました。仮想発電所とは、住宅やオフィスに設置した発電設備をネットワークでつなぎ、一つの発電所に見立てて利用する仕組みを指します。

同州では5万戸の世帯に太陽光パネルとテスラ社製の家庭用蓄電システムの設置を予定しており、各家庭で発電した電気をまとめて制御・管理することで、電力の安定供給に貢献できるとしています。

オーストラリアの電気事情

オーストラリアでは石炭や天然ガスといった天然資源に恵まれているものの、電気料金の価格は近年上昇しています。約10年前より政府はそれまでの石炭火力発電から風力発電などのクリーンエネルギーへの転換を目指していましたが、現在も方針が定まらないことから電力供給網の維持費や燃料費用などが嵩み、電気料金の高騰につながっています。また、南オーストラリア州では、近年自然災害などに伴う大規模停電も頻発しており、電力の安定供給も課題となっています。

電力供給源として期待高まる

今回の計画に参加する世帯は、自宅の電気料金を約30%引き下げることが出来ると見込まれており、さらに自宅で発電した電気を販売することで、太陽光パネル設置に伴う費用を賄うことが出来るとしています。

まずは試験的に1,100戸への設置を目指していますが、すでに6,500世帯以上が参加の意向を示すなど、市民が高い関心を持っていることが窺えます。

事業は4年計画で、計3,200万豪ドル(約27億円)の投資を予定しており、計画通り実現した場合の総発電容量は、同州で消費される1日分の電力の約20%、約7万5,000戸分の電力に相当します。

日本でもVPPの実証実験が行われるなど、新たな社会インフラとして期待されています。

 

 


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