使えばわかるiPhone銘柄の投資タイミング

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2018/1/29

株式運用第一部

永田 芳樹

※このレポートでは、日本株ファンドマネージャーが注目しているトピックなどを毎週お届けします。

 

 

シニア層でも使う比率の上昇してきたスマートフォンですが、その中で日本でのiPhone人気は突出しています。iPhoneの日本でのシェアは66%(2017年9月)もあり、世界の20%程度を大きく上回っています。

これはキャリアの販売奨励政策の歴史も大きな要因ですが、やはり洗練されたユーザーインターフェースなどスティーブ・ジョブズが産み出した設計思想が、日本人の好みに合っているからだと思います。

 

私もご多分に漏れずiPhoneを使っています。ちょうど昨年11月、それまで使用していたiPhone6sを2年使ったため、iPhone Xを購入しました。家族はNTTドコモを使っているのですが、私は様々な付加的サービスがあるY!mobileという格安ブランドを使っています。このブランドはソフトバンクのセカンドブランドなのですが、明瞭な料金体系で大手キャリアのようにオプション月額料金がかかりません。

月額使用料は割安ですが、iPhoneを使う場合の問題は端末を自身で調達しなくてはならないことです。さらにプロファイルなども自分で設定する必要があり、ちょっとした知識が必要です。キャリアの補助金なしにiPhone Xを買うと、容量が少ない端末でも税込みで約12万円が一時費用としてかかります。綿密に計算すると、補助金を考慮しても格安ブランドの方がトータルでだいぶ費用が抑えられるのですが、不慣れな人にはなかなか計算が難しい料金体系となっています。

今回のiPhone Xは実際使って見ると、久々に進化を感じさせる素晴らしい端末です。ただ2年ぶりに買い換えて感じたのは「値段が高すぎる」ということです。私は自分自身をイノベーター理論に当てはめると、アーリーアダプターに当たると考えていますが、これは市場全体の16%を占めるだけの“新しいもの好きの層”といえます。次の34%を占めるアーリーマジョリティが買うには、iPhone Xは少し高すぎると感じました。

 

そんな中、昨年12月の年の瀬にユーザーの指摘を受ける形で、アップルはiPhone6/6sの性能を意図的に低下させていることを認めました。電池が一定程度劣化した端末は、「意図しないシャットダウン」を避けるため、あえてCPUの持っている性能を使い切らないよう制御しているとのことでした。

実は私が今回iPhoneを買い換えた理由は、電池が1日持たなかったためです。原因は1年以上前から頻繁にポケモンGOで遊んでいたためだと思われ、電池が劣化し、操作反応も悪くなってしまいました。しかし、アプリそのものが直接の原因なのかiOSの制御が影響しているのかが、はっきりとはわからなかったため、無理してでも新しい端末に買い換えたのです。

実はまだ以前使っていたiPhone6sは手元にあり、先日アップルの新しい電池交換プログラムを行いました。iPhoneを買い換える前に電池交換も検討していたのですが、交換費用が8,800円かかるため、iPhone Xを新規購入することにしました。ところが昨年12月の問題を受けて、アップルが条件を満たした場合に限り、電池交換費用を2018年12月31日まで3,200円に値下げすると発表しました。電池の交換方法はアップルストアに持ち込み修理か、配送修理の2種類から選べるのですが、どちらとも費用は3,200円です。持ち込み修理の場合は当日の電池交換もできるようですが、予約が必要な上、なかなか予約が取りにくくハードルが高そうです。一方、配送修理は配送会社による引き取り、電池交換、自宅への配送という一連の流れをすべて含めた値段となっています。ただ問題は、1週間手元から端末がなくなるので、予備機がないとなかなか難しいと言えます。

 

ここまでいろいろiPhoneについてとりとめもなく書きましたが、電池交換、新機種購入と昨年9月くらいからの実体験を株式運用に活かすことができました。アップルの電池問題が公になり、謝罪した瞬間、私が運用するアップル関連銘柄を売る判断ができたのです。12月中に売ったのですが当時関連株の株価はそれほど反応しませんでした。ただ私から見ると、iPhone Xはアーリーアダプターが買ったあとはあまり売れないと思っているところに、電池問題が起こりました。電池を変えれば早くなったiPhoneで普通の人は満足すると、12月中に容易に想像できていました。

1月後半になってiPhone Xの売れ行きが芳しくなく部品メーカーへの発注が減ってきたため、関連銘柄の下げが目立ってきました。ただ電池問題は一部の電池関連株が上昇している以外、まだ株価に織り込まれていない可能性があると思います。

最新機種の売れ行きが芳しくないという懸念はありますが、市場規模の大きいiPhone関連銘柄への投資は、再度どこかで行う必要があります。今年の9月頃に発売予定の最新モデルへの期待から、今から値段が下がったアップル関連株を仕込むのも十分に検討に値します。同じ銘柄でもモメンタムの悪化で売却する人、そろそろ投資をしようかと考え始める人、この違いがパフォーマンスの違いを産み出します。やはり身近で予想が簡単なことは数字に振られず、大きな流れを予想してきっちりパフォーマンスに変えていきたいものです。

 

 

※文中にある特定企業のサービスや価格は、2018年1月29日現在、大和住銀投信投資顧問調べのものです。

 

 


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