第4次産業革命の景気押し上げ効果はこれからが本番

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2019/2/18

経済調査部

シニア・エコノミスト

門司 総一郎

はじめに

米中貿易戦争が始まって1年近くが経過しました。この間、世界経済の先行きを懸念する声が高まりましたが、ここまでのところ、世界経済は「減速」していても「悪化」というほどではないといった状況です。世界経済がそれほど悪化しない理由の1つに、第4次産業革命による景気の押し上げ効果があると考えています。

第4次産業革命とは

第4次産業革命は2016年ごろから聞かれるようになった言葉です。特に決まった定義などはありませんが、ポイントは以下のような付加価値創出プロセスです。

・あらゆる情報をデータ化する。

・あらゆるモノがインターネットにつながる環境(IOT、モノのインターネット)を活用して、大量のデータ(ビッグ・データ)を収集する。

・収集したビッグ・データを人工知能(AI)に解析させ、より付加価値の高い商品やサービスを産み出す。

第4次産業革命の景気押し上げ効果 

第4次産業革命により、新しい商品やサービスが次々に生み出され、我々の生活にも大きな影響を与えていることは既にご存じの通りです。こうした新しい商品やサービスは、消費者の購買意欲を刺激して消費を押し上げるだけでなく、増産や研究開発のために企業の支出も増やすことになるため、設備投資の増加につながります。米中貿易戦争が続く中でも世界経済がそれほど悪化していないのは、こうした第4次産業革命の景気押し上げ効果がかなり大きいためと考えています。

第4次産業革命の影響はあらゆる分野に及ぶ

日本の株式市場の参加者は第4次産業革命にまつわる企業として、米アップル社など一部のスマホ関連企業に関心を寄せているようですが、上述の付加価値創出プロセスはあらゆる産業、あるいは政府などの経済主体に適用可能であり、その影響は極めて大きいと考えておくべきでしょう。今後も様々な分野で新商品や新サービスが出てくる、あるいは実用化されると予想していますが、その中でも注目されるものを紹介しておきます。

 

今後注目される第4次産業関連の新技術・新商品・新サービス

 

このようにまだまだ多くの新製品や新サービスが控えていますが、これは一例にすぎません。

現時点では世に知られていない商品やサービスが実現する可能性も否定できないと考えています。

第4次産業革命の景気押し上げ効果はこれからが本番

このように考えて第4次産業革命の景気押し上げ効果はこれからが本番とみています。貿易戦争押し下げ効果より大きいということも考えられそうです。現時点で株式市場では、世界経済の先行きに慎重な見方をする方が多いと思いますが、第4次産業革命の景気押し上げ効果はこれからが本番であり、あまり弱気に見るべきではないと考えています。

 

 


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