正念場を迎える今年の世界経済と株式市場

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2019/3/11

経済調査部

シニア・エコノミスト

門司 総一郎

 

はじめに

3月7日、欧州中央銀行(以下、ECB)はユーロ圏の経済見通しを下方修正するとともに、政策金利を引き上げる時期を先送りしました。これを受けて世界の株式市場は下落しています。株価の下落要因は欧州の金融政策だけではなく、世界経済への不安が大きいと考えていますが、今回はECBの決定と今後の世界経済と株式市場の見通しについて考えてみます。

 

主要国ノマークイット企業景況感指数(製造業)

減速する世界経済

ユーロ圏のみならず世界的に景気が減速しているのは確かです。各国の景気の状況を示すマークイットの企業景況感指数(製造業)は、昨年秋頃から各国とも低下を続けています。

条件付きの景気減速

ただ注意しなければならないのは、この景気減速は条件付きということです。例えば米中摩擦による不透明感が原因で設備投資を進められないという企業は多いと思われますが、もし現在の米中の通商交渉が決着すれば、少なくともそうした設備投資の一部は動き出すと思われます。Brexitについても同様です。ここに来て再度の国民投票が行われる可能性も少し出て来ているようですが、もしそうなれば、欧州の景況感は大きく改善すると思われます。

2016年に似る現在の世界経済

今回の景気局面は、2016年の世界経済に似ていると考えています。この年には「チャイナ・ショック」やBrexitがあり、一時は世界的な危機を予想する声もありましたが、そうした懸念は杞憂に終わりました。今回も同様の結果になる可能性があると考えています。

正念場を迎える今年の世界経済と株式市場

ここからの数か月は世界経済や株式市場にとって、正念場になると考えています。

 


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