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メキシコ -インフレ期待抑制のため、予防的利上げ-

2018/2/9

<政策金利を0.25%引き上げ>

メキシコ中央銀行は2月8日(現地時間)、政策金利を7.25%から7.50%に0.25%引き上げることを全会一致で決定しました。利上げは2会合連続となります。

足元で消費者物価指数の伸び率は、2017年12月の前年同月比+6.8%を天井に1月は同+5.6%と低下してきてはいるものの、依然として中銀がターゲットとする3.0%を大きく上回っていることや、インフレ期待が高止まりをみせていることから、予防的に利上げを実施したとみられます。また、声明文では、インフレ再加速につながる要因として通貨ペソの動きを重視する姿勢を鮮明にしました。

<メキシコペソの動向>

政策金利の引き上げは市場予想通りであったため、発表後のメキシコペソはほとんど反応しませんでした。

2月8日の海外終値は1米ドル=18.89メキシコペソ、1メキシコペソ=5.7548円となっています。

<今後の見通し>

今後についてはNAFTA再交渉、メキシコ大統領選、さらには足元で米国の金利急上昇から不安定化する金融市場の影響を受けてメキシコペソは大きく変動する場面も見られると思います。ただし、中銀は更なる追加利上げの可能性も排除しないとしていること、為替介入の余力も十分に残していること、また、新興国の中でも相対的に高い金利水準や格付けの高さなどがメキシコペソの支援材料となる見込みです。

インフレ指標と政策金利の推移

出所:Bloomberg

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