米国 -米国株が大幅下落、ハイテク株が下げを主導-
2018/11/13
米国株安が日本株にも波及
11月12日の米国株は主要3指数が全て大幅下落しました。NYダウ30種平均の終値は25,387.18米ドルと前週末比2.3%下落し、S&P500種指数とナスダック総合指数もそれぞれ2.0%、2.8%の下落となりました。特にナスダック総合指数は、10月24日以来の下落率となりました。
13日の日経平均株価は米国相場の流れを受けて大きく下落し、終値は21,810.52円と前日比2.1%の下落となりました。10月の工作機械受注が23ヵ月ぶりに前年比マイナスに転じたことや、ヘッジファンドの解約売りへの警戒感も影響したと思われます。
今回の米国株下落の要因
今回の米国株下落の直接的な要因は、米アップル株が「iPhone」の需要低下懸念で売られたことです。これに連動する形で、アップルに電子部品や部材等を納入するハイテク企業が幅広く売られました。今回の下落の特徴は、アップルとその関連銘柄という限られた個別銘柄が要因だったにもかかわらず、売りが市場全体に波及したことです。これは、米トランプ政権の政策運営への不信感に加えて、欧州や中国景気のモメンタムに悪化が目立つ等、世界経済への不安感を反映したものと思われます。特に世界経済の行方については、IMFのラガルド専務理事も、米国の保護主義的な政策による貿易摩擦の高まりから、今後2年間に世界経済の成長率は1%押し下げられると指摘しています。
今後の見通し 調整を経て緩やかな上昇へ
米国は今後も2%程度の緩やかな経済成長が見込まれており、米国株は利益成長を伴いながら緩やかな上昇を予想します。一方で、個別銘柄要因や米国経済の先行き不透明感等から、短期的に株価は今後も大きな値動きとなることに注意が必要と考えます。日本株についても、米国株が調整局面を終えて戻り歩調になれば、上昇に転じると考えています。
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